2008年1月27日日曜日

【輝く風】The Lucky Shot



早朝、いつものようにまだ暗いうちに起きだして、
陽が昇る前に海に向かった。

モロカイの西岸に南北4kmに亘って延びるパポハクビーチ。
その一番南の外れに立つと、
赤土まじりの褐色の砂浜が、波の色までも濁らせてしまっていた。

僕の美的感性は全然刺激されず、
ここはダメだと思い、クルマに引き返そうとした。

その時、背後の雲間から海に向かって、陽が射し始めた。
少し沖で高まり、寄せながら砕け散る白波だけが、
まるでスポットライトを当てたように黄金色に輝いていた。

ダメなどころか、結構いい感じだ。
「なかなかやるねぇ。」と思いながら、
すかさずカメラを構えて1カットをゲット。
続けて2〜3本の波を撮影した。
(今、モーハの壁紙になっているカットもこの時の別の波です)

ところが、この陽射しはすぐに雲に遮られてしまい、
いくら待っても、二度と現れてはくれなかったのだ。

そんな事はしょっちゅうだから、
撮れただけでもラッキーだと思う。

ハワイでは、いつも雲行きに一喜一憂しながらも、
撮る事だけに集中していられる。

そこには妻でありマネジャーでもあるYUKOの、
理解と応援があるからなのだ。

YUKOさん、感謝してますよー。

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2008年1月22日火曜日

【輝く風】悲しいものは美しい



吉本ばななさんの小説「まぼろしハワイ」のあとがきに、
「美しいものはなぜか悲しい・・・いや、悲しいものだからこそ美しいのだ」
というような一文があったと思う。

きっと、一瞬で消えてしまう儚さを持つものは、
その内に秘めた悲しみを打ち消すために、
幻の様に美しく輝くのだと、彼女は言いたいのだろう。

僕も、ハワイで美しく輝くものを撮っている時、同じ事を感じる。

日差しを浴びてキラキラと輝く花々や緑。
黄金色に染まりながら流れて行く雲。
つかの間の虹。
飛沫を輝かせて押し寄せる一つ一つの波たち。
空を赤く染めながら、光を失い、沈んでいく夕陽。

みんなみんな、幻のように短い間に燃え尽きて消えてしまう。

宇宙のスケールで考えれば、
太陽だって、この地球だってとても脆く儚いものだと思う。

それだからこそ、こんなにも美しいのか。

・・・あ〜、悲しい。

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2008年1月13日日曜日

【輝く風】A life is shining!



僕は今、オアフ島をもっと知りたいと思っている。

ネイバーからホノルル空港に戻って来て、車で宿泊地に向かう時の、
ある種の帰郷感というか、ホっとする感覚がすごくいい。

オアフでは、仕事の打ち合わせや、友人と会う事も多く、
撮影だけに専念できないので、無理に過密なスケジュールを組まない。
それがまたいいのかもしれない。
気持ちが解放されてリラックスできるから。


特に東側のウインドワードエリアは、
北に行けば行くほどローカルカラーが強くなり、落ち着いた雰囲気で、
早朝、海や山が朝日を浴びてキラキラ輝く空気感は、筆舌に尽くしがたい。

写真は、早朝にドライブしながら見つけた、
東海岸のLINO MAKANI。

オアフでは、当分東側から目が離せないかも知れない。

大好きだから。

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2008年1月7日月曜日

【輝く風】Shining Spray



2008年、最初の写真はこれなんかどうかな?

マウイで撮った、風に煌めく波しぶき。

上手いサーファーは、波と対話しながらライドすると言う。

僕はじっと沖を見つめて最高の波を待つ。

そして、近づいてくる波に話しかける。

「いいよー、そのままねー、そうそう、うーん、キレイ!」とか。

で、クライマックスの瞬間に息を止めてシャターを切る。

カメラ任せにできない頑固オヤジだから、連写モードは使わない。

ヘタッピでもその方が手応えを得られるから。

ネライを定めた波の一番キレイな瞬間をゲットできた時は、

すげー嬉しくて「ヨッシャ!」とガッツポーズ。

もう、一日中ニコニコ・ヘラヘラ・ビールも美味い。

さぁ、今年は幾つの波の最高の瞬間に出会えるかな?

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2008年1月3日木曜日

LINO MAKANIカレンダー〈1月の言葉〉

明けましておめでとうございます。

僕のカレンダーをご愛用されている方のために、
1月のコメントの和訳文をアップします。

After the sun rose behind Haleakala’s crest, the upper end of the offshore clouds began to shine like gold.
A ceremony, signaling the end of the night in the western sky, begins unconsciously and solemnly.
I believe that this deep and clear blue color of the sky is, “the origin of blue.”


背後のハレアカラの稜線に陽が昇ると、

沖の雲の上縁だけがゴールドに輝きだした。

西の空の、夜の終わりを告げるセレモニーは、

さりげなく、そして厳かに始まる。

この時の、深く澄み渡った空の「蒼」は

「始まりのブルー」だと思う。

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